離婚は、精神面や生活面で不安になることばかりだと思います。今回は、母子家庭の離婚後の生活、仕事、お金の事、公的支援や手当、必要なサポートを受ける方法を解説!

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離婚後の母子家庭が公的支援・サポートを受けて新しい生活を始める方法

ももかりん

離婚は、精神面や生活面で不安になることばかりだと思います。今回は、母子家庭離婚後の生活、仕事、お金の事、公的支援や手当、必要なサポートを受ける方法を解説していきたいと思います

目次

離婚は、確定する前と、確定した後の両方で体力と気力が必要です。離婚が確定したら、あとは前に進むだけです。人生を立て直すためにはここからが肝心です

1.1 離婚が確定した後の初期手続き

離婚が成立したらまずは必要な手続きを整理しましょう。戸籍謄本の変更、銀行や郵便局の名義変更、そして転出・転入届など行政手続きが必要です。

また、保険の見直しや年金の分割に関する手続きも忘れてはいけません。これらの初期手続きをスムーズに進めるためには、各種窓口の場所や必要書類、期限などを事前にリストアップしておきましょう。

離婚時の年金分割制度の請求期限は、離婚等をした日の翌日から換算して2年以内となっていますので、忘れずに手続きをしておきましょう。

1.2 母子家庭になった子供の心のケアと対話の大切さ

お子さんがいる方は、子供にとって親の離婚は心に大きな影響を与える出来事です。

離婚直後は、子供に安心感を与えるためにも、親として正直かつ愛情を持った会話とコミュニケーションを心がけることが大切です。

離婚後には、行わなければならない手続きが数多くあります。ここでは各種手続きについて解説していきます。

2.1 離婚届の提出

離婚するための離婚届を役所に提出します。

離婚届提出に必要なもの
  • 離婚届1部
  • 戸籍謄本または戸籍の全部事項証明書1部(※本籍地のある役所に提出する場合は必要なし)
  • 本人確認書類
  • 届出人の印鑑

2.2 世帯主の変更

結婚時の世帯主が自分ではない場合は、世帯主の変更が必要です。

世帯主の変更に必要なもの

世帯主変更届、本人確認書類、届出人の印鑑

  • 世帯主変更届
  • 本人確認書類
  • 届出人の印鑑

2.3 住民票の変更

離婚後に住所を変更した場合は、住民票を移動する必要があります。

住民票の変更に必要なもの
  • 転出届(市町村が変わる場合は、以前住んでいた市町村に提出)
  • 転出証明書(転出届を提出した際に交付されます)
  • 転入届
  • 国民健康保険(加入している場合)
  • 本人確認書類
  • 届出人の印鑑

2.4 運転免許証の氏名・住所の変更

運転免許証の氏名と住所の変更は、免許証更新センターや警察署で行います。

運転免許証の氏名・住所変更に必要なもの
  • 運転免許証
  • 運転免許証記載事項変更届
  • 住民票(本籍記載)
  • 届出人の印鑑

2.5 パスポートの氏名・住所・本籍地の変更

パスポートの氏名や住所、本籍地の変更は、パスポートセンターで行います。

パスポートの氏名・住所・本籍地の変更に必要なもの
  • 一般旅客券発給申請書
  • 住民票
  • 戸籍謄本または戸籍抄本
  • パスポート用の写真
  • 本人確認書類
  • 現在のパスポート

2.6 銀行口座の名義変更

口座を解説した店舗以外の店舗での変更もOK

ネット銀行はネット上での手続き、一部郵送による手続きが必要な場合があります。

銀行口座の名義変更
  • 通帳(発行している場合)
  • キャッシュカード
  • 銀行印(必要な場合は新しい印鑑を用意)
  • 本人確認書類

2.7 クレジットカードの名義変更

ネット上で手続きできる場合があります。

2.8 携帯電話の名義・住所変更

携帯電話のショップでの手続き、また、店舗のない携帯電話会社は、郵送やネット上で手続きできます。

2.9 郵便局への転居届

転居届を、近くの郵便局の窓口、ポスト投函、インターネットで提出できます。

子供がいる場合は、子供の氏名、戸籍、学校関係などの変更が必要になります。

3.1 子供の氏名・戸籍の変更

今まで父親の戸籍に入っていて、親権が母親に変わった場合に戸籍の変更を行います。

子供の氏名・戸籍の変更に必要なもの
  • 子の氏の変更許可申立書
  • 申立人の戸籍謄本
  • 父母の戸籍謄本(全部事項証明書)(父母の離婚の場合、離婚の記載があるもの)
  • 収入印紙800円分(子1人につき)
  • 連絡用郵便切手

3.2 学校関係の手続き

子供の氏名や住所が変わった場合に変更が必要。

また、市区町村や学区が変わった場合には転校手続きが必要です。

3.3 児童手当の受給者変更

児童手当の受給者であった夫と離婚して、母子家庭になった場合は受給変更手続きが必要です。

ただし受給者変更には以下の要件を満たす必要があります。

  • 今までの支給者と世帯が住民票上別であること
  • 子供と同一世帯であること
  • 離婚の事実を証明できる書類(離婚届けの受理証明書、または離婚の記載のある戸籍謄本)が存在すること

受給者の氏名や住所、児童手当が振り込まれる口座、保険証が変わった場合「住所等変更届」を市区町村の児童手当の担当窓口に提出して変更する必要があります。

3.4子供の健康保険の変更

子供が元配偶者の扶養に入っていた場合、元配偶者の会社に保険証を返却します。

そして、自分の勤める会社へ扶養家族変更届を提出します。

または、新たに国民健康保険に加入します。

4.1 子供を養育している家庭への支援

各市区町村で内容が異なる場合がありますので、詳しくは各市区町村で確認してください。

支援名称対象金額ななど
児童手当3歳未満
3歳以上小学校修了前まで
中学生
月額10,000円または15,000円
児童扶養手当18歳に達する日以後3月31日までの間にある児童を監護する母等月額10,410円~44,140円
特別児童扶養手当精神又は身体に障害を有する20歳未満の児童を養育している父母等1級53,700円
2級35,760円 ※所得制限あり
ひとり親家庭等医療費助成18歳に達する日以後3月31日までの間にある児童を監護する母等自己負担金(通院1,000円/月、入院1,200円/日)を差し引いた金額
ひとり親家庭児童就学支度金支給母子家庭の母、父子家庭の父、または父母のいない子供を養育している方10,000円(中学入学する児童1人につき)
就学援助小中学生を扶養している方のうち、経済的に困っている家庭へ支援する制度学用品費、給食費、通学用品費、修学旅行費
児童育成手当(東京都のみ)18歳に達する日以後3月31日までの間にある児童を監護する母等育成手当:月額13,500円(児童1人)
障害手当:月額15,500円(児童1人)

5.1 自立支援教育訓練給付金

自立支援教育訓練給付金は、20歳未満の児童を扶養している母子家庭の母、父子家庭の父の経済的な自立を支援するため、条件を満たした方に対して、対象となる教育訓練の受講費の60%が支給される制度です。

下限12,000円

上限

  • 雇用保険の一般教育訓練給付または、特定一般教育訓練給付の対象となる講座を受講した場合、最大で20万円が給付されます
  • 雇用保険の専門実践教育訓練給付の対象となる講座を受講した場合、修学年数×40万円、最大で160万円まで支給

5.2 高等職業訓練促進給付金等事業

高等職業訓練促進給付金等事業は、母子家庭の母、父子家庭の父が資格取得を目指して、修業する期間の生活費を支援する制度です。

5.2.1 受給要件

  • 児童扶養手当の支給を受けているか、同等の所得水準にある方
  • 養成機関において原則として6ケ月以上のカリキュラムを就業し、対象資格の取得が見込まれる方

5.2.2 支給内容

  • 訓練期間中:月額10万円(住民税課税世帯は月額70,500円)※訓練を受けている期間の最後の1年は、支給額が4万円増
  • 訓練修了後:5万円(住民税課税世帯は月額25,000円)

対象資格の例:看護師、介護福祉士、保育士、歯科衛生士、理学療法士、保健師、助産師、シスコシステムズ認定資格、LPI認定資格等

6.1 母子生活支援施設

母子生活支援施設は、18歳未満の子供を養育している母子家庭、または何らかの事情で離婚の届け出ができないなどの理由で、母子家庭に準じる家庭の女性が、子供と一緒に利用して暮らすことのできる施設です。(特別な事情がある場合は、子供が20歳になるまでの利用が可能です)

6.1.1 費用

収入に応じて各市区町村に納めます。

生活保護世帯、住民税非課税世帯は利用料がかかりません。(※水道光熱費は各自の負担です)

6.1.2 入所の方法

各市区町村の福祉事務所の「こども家庭課」が入所の窓口になりますので、「母子生活支援施設」を利用したい旨を伝えて相談してください。

DV(ドメスティックバイオレンス)被害での利用者が多いので、DV被害者の保護や自立支援のための重要な施設となっています。

6.2 公営住宅

住宅に困っている母子家庭・父子家庭は、公営住宅の入居の際に優遇される制度があります。

公営住宅は、収入に応じた家賃設定がされているため、比較的安く入居できます。

公営住宅の種類

都営住宅、道営住宅、府営住宅、県営住宅、市営住宅、区営住宅、町営住宅、村営住宅など

離婚後の住まいや仕事は、公的支援を受けることで、心にゆとりを持つことができます。そして困ったときは遠慮せずに、行政や民間団体に相談しましょう

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