1. リースバックとは
リースバックは、個人や企業が所有する不動産やその他の資産を売却し、その後同じ資産をリース(賃貸)により使用し続けることができる金融手段です
この方式は、売却によって一時的に流動資金を得ることができ、なおかつ資産を使用し続けることが可能なため、特に資金調達が必要で、資産の利用を継続したい個人や企業に適しています
1.1 リースバックの定義
リースバックは、所有者が所有する資産を売却し、同時にその資産を一定期間リースする契約を指します。
この取引により、所有者は売却によって資金を得ることができ、買い手(リースバック会社)はリース料を通じて利益を得ることが可能です。
契約期間終了後の所有権の扱いについては契約によって異なりますが、多くの場合、元の所有者が資産を再購入するオプションを持つことが一般的です。
1.2 リースバックの歴史と背景
リースバックのコンセプトは、流動性が必要ながらも資産の利用を継続したいというニーズから生まれました。
経済の変動や急速な市場の変化が起きる中で、企業や個人は資金調達の方法としてリースバックを活用し始めました。
特に、資金繰りに困難を抱える時期には、リースバックが一つの解決策として注目されることがあります。
日本国内においても、不動産資産を活用したリースバック取引が幅広い業種で見られ、多様なニーズに応える形で進化しています。
2. リースバックの仕組み
このセクションでは、リースバックの基本的なプロセスと所有権の扱いについて詳しく見ていきます
2.1 所有物件のリースバックプロセス
- 不動産などのリースバックしたい資産の評価が行われ、リース会社から提案がなされます。
- 条件に合意した場合、正式な契約が結ばれます。
- 契約に基づき、所有している資産をリース会社に売却し、同時にリース契約を結びます。
- 売却した資産をリースするため、定期的なリース料を支払います。
2.2 リースバック時の所有権の扱い
リースバックの大きな特徴は、資産を売却することにより現金を得られる一方で、リース契約を通じてその資産を引き続き使用できる点にあります。
しかし、法的には所有権がリース会社に移転します。このため、資産の「所有権」はリース会社にあり、契約者(元の所有者)は「使用権」を有します。リース契約期間が終了すると、契約に応じて資産を買い戻す権利や、そのままリースを続行するオプションが用意されることが多いです。
リースバックによる資金調達は、新たな借入れを行わずに必要な資金を手に入れることができるため、財務健全性を維持しつつ資金の調達が可能です。
また、使用権を保持できるため、事業運営に必要な資産を手放さずに済みます。ただし、所有権が移転することによるリスクや、リース料が発生することのデメリットも理解しておく必要があります。
3. リースバックの流れ
3.1 リースバックの流れ
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3.2 事前準備と必要書類
リースバックを利用する前に、まずは事前準備が必要です。財務状況を整理し、リースバックを行う物件の情報をまとめましょう。
必要な書類には、物件の権利証、最近の固定資産税の納税証明書などが含まれます。
これらの書類は、提供するサービスの提供者によって異なる場合があるため、事前に確認することが大切です。
3.3 申し込みから契約成立まで
必要書類を揃えたら、選んだリースバック会社に申し込みを行います。
申し込みは、申し込み後、リースバック会社は物件の査定を行い、査定結果に基づいて契約の提案がなされます。
提案内容に同意すれば、契約が成立し、指定された日に契約書の署名と物件の引き渡しが行われます。
3.4 リースバック後のプロセス
契約が成立すれば、物件の所有はリースバック会社に移りますが、元の所有者は引き続きその物件を利用することができます。
利用条件は契約によって定められ、賃貸料の支払いが発生します。
リースバック契約の期間が終了すると、元の所有者は再度、物件を買い戻すオプションを持っているケースが多いですが、これも契約の条件によります。
重要なのは、契約内容を十分に理解し、計画的に資金管理を行うことです。
4. リースバックによる資金調達の特徴
4.1 資金調達までのスピード
リースバックの最大の魅力の一つは、比較的短期間で資金を調達できる点にあります。
一般的な金融機関からの融資には審査のための時間がかかりますが、リースバックの場合、審査期間が短いため、急を要する資金繰りに対応可能です。
また、物件の査定から契約成立までがスムーズで、迅速に進行することが一般的です。
4.2 調達可能な資金の規模
リースバックを利用することで、大きな資金を一度に調達することができます。
これは、所有している不動産の価値に応じて、融資を受けられる金額も大きくなるためです。
特に、不動産の価値が高い場合、通常の融資では難しい大規模な資金調達が可能になります。
これにより、新たなビジネスチャンスの資金調達や、急速な事業拡大、生活に必要な資金を確保することが可能になります。
5. リースバックのメリット
5.1 借入れではないための利点
リースバックの最大の魅力は、借金をしないで資金を調達できる点にあります。
そのため、借り入れが多い人や、これ以上借入れを増やしたくないと考えている人にとって、特に魅力的です。
また、借入れではないため、通常のローンとは異なり、金融機関からの借入れが難しいケースでも資金調達が可能です。
5.2 キャッシュフローの改善
リースバックを行うことで、手元にすぐに現金を得られるため、企業や個人のキャッシュフローを短期間で改善することが可能です。
特に、経営において現金流動性が重要な企業にとって、この点は非常にメリットが大きいと言えます。
緊急の資金調達が必要な時でも迅速に対応でき、経営の柔軟性を高めることができます。
6. リースバックのデメリット
6.1 費用とリスク
リースバックには、利用者にとっていくつかの費用とリスクが伴います。
まず、リースバックの取引には手数料や契約時に発生する費用が存在し、これらはリースバックを利用することによる経費となります。
さらに、契約条件によっては、適用される利息率が高くなる可能性があり、長期的に見るとコストが高騰することも検討する必要があります。
また、不動産の市場価格が変動するリスクも存在し、将来的に物件を買い戻す際の費用が予想よりも高くなる可能性があることを理解しておく必要があります。
6.2 長期的な財務戦略への影響
リースバックは短期的には資金調達に有効な方法ですが、長期的には財務に影響を与えることもあります。
所有権を失うことで、将来的に不動産の価値が上がった場合にその恩恵を受けられなくなり、買い取りをする場合に、買い取り金額が上昇する場合があります。
6.3 契約条件の重要性
リースバック取引を行う際には、契約条件が極めて重要です。
契約内容によっては、不利な条件や隠れた費用が存在することもあり、これによって経済的負担が増大する可能性があります。
特に、リース期間の長さ、リース料の計算方法、物件の買い戻し条件など、契約書に明記されている条件を詳細に検討し、理解することが必須です。
適切なアドバイスを得るためにも、専門家と相談することが推奨されます。
7. リースバックを利用する際の注意点
7.1 選択すべきリースバック会社の基準
リースバックを利用する際に最も重要なのは、信頼できるリースバック会社を選択することです。
会社の実績、口コミ、提供するサービスの質を確認し、利用者のニーズに合った会社を選ぶ必要があります。
具体的には、長年の実績があり、透明性の高い情報公開を行っている企業、顧客からの評価が高い企業を選ぶことが望ましいです。
7.2 契約前のチェックリスト
リースバック契約を結ぶ前に、重要なポイントをチェックリストとして整理し、細心の注意を払って確認することが重要です。以下は契約前に確認すべき主要な事項です。
7.2.1 契約条件
契約書に記載されている内容を詳細に確認し、特に利用期間、月額のリース料、リース後の所有権の移転条件など、重要な条項を理解することが必要。
7.2.2 費用と手数料
契約に伴う手数料や、リースバック後に発生する可能性のある追加費用について、明確に理解しましょう。
7.2.3 契約解除条件
契約を解除する条件や、その際に生じる費用・ペナルティーに関して、事前に把握しておくことが重要です。
チェックポイント | 詳細 |
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契約条件の詳細確認 | 利用期間、月額のリース料、所有権の移転条件など |
費用と手数料 | 契約手数料や追加費用についての確認 |
契約解除条件 | 解除条件とその際の費用・ペナルティー |
リースバックは資金調達のための有効な手段ですが、契約する際には多くの注意点があります。
信頼できるリースバック会社を慎重に選定し、契約に至る前には、契約条件、費用と手数料、契約解除条件など、重要な事項を十分に確認し、理解しておくことが肝心です。
これらの準備と注意を怠ることなく進めることで、リースバックを有効に活用し、望む結果を得ることができるでしょう。
8. まとめ
リースバックには資金調達の一手段として、通常の借入れとは異なるメリットとデメリットが存在します。適切な会社選びと、契約内容を理解することで、未然にトラブルを防ぎ、目的に合った活用をすることができます